デジタルシネマ配給・配信事業における合弁会社設立について東宝株式会社と合意
株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:中村昌志、以下当社)は、東宝株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松岡宏泰、以下東宝)と共同でデジタルシネマパッケージ(以下DCP)の劇場向けデリバリーサービスを行う新会社(商号:未定)を設立することに合意しました。
新会社設立の背景と目的
当社は創業以来のフィルム技術による上映用プリントサービスを進化させる形で、2000年よりデジタルシネマ分野の技術サービスの開発に積極的に取り組んでまいりました。同年に日本で最初のデジタルシネママスタリングを行い、2006年にはDCI仕様のDCPマスタリングと自社開発のKDM※発行サービスを実現。2016年には劇場向け配信システムの運用もスタートし、現在に至るまでデジタル上映された数多くの作品のDCPデリバリーサービスを提供してまいりました。
昨今のデジタル技術の進歩により、劇場公開作品のDCPを劇場に届ける手法がHDD(ハードディスクドライブ)等による物理的な配送から、ネットワークを使用したデジタル配信へ移行がはじまり、配給及び興行会社双方にとって運営の省力化・効率化を更に進めていく環境が整いつつあります。当社及び東宝は、双方の経営資源とノウハウを合わせ、国内におけるデジタル配信インフラの整備を加速し、効率的で柔軟かつセキュアな次世代のデジタルシネマ・デリバリーサービスを提供してまいります。
※KDM:Key Delivery Message、暗号化されたデジタルデータを復号するための暗号鍵
新会社の概要(予定)
商号 | 未定 |
本店所在地 | 東京都港区海岸1-14-2 |
資本金 | 1億円 |
出資者および比率 | 株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービス(66.6%)、東宝株式会社(33.4%) |
営業開始 | 2023年4月1日(予定) |
新会社の提供サービス
新会社では完成した映画本編や予告特報・シネアドなどのDCPおよびKDMを、物理メディアおよびネットワーク配信システムを介して劇場に届けるサービスを提供します。加えて、劇場における受信システムの導入やシネアド等の運用についてもサポートをいたします。
作品の完成からデジタルシネマの上映に至る間で、新会社が提供するサービス領域は次の図の通りとなります。
当社および株式会社東京現像所(東宝グループ)の当該サービスは2023年3月31日をもって終了し、4月1日より新会社にて提供開始します。
当社はこの合弁事業を通じて、これからも日本の映画配給及び興行市場の成長と発展、そして技術革新に引き続き貢献してまいります。