スクリーンサイズについては、当社カラリストをはじめ映像のプロフェッショナルの評価のもと、適切な視野角を維持しながらも十分な迫力を感じられるサイズとしています。内装は室内での光の反射によるコントラスト低下を抑制する迷光対策を施し、黒を基調とした配色で、HDR上映にも対応する環境を実現しました。水平に投写された4Kプロジェクションと徹底した迷光対策により解像感の高い映像を提供します。

音についても、解像感の高い再生を実現するため適切な響きとスピーカーの設置角度を追求しています。パワフルな低音域の再生に伴う余計な振動を抑制し、キレの良い低音域の再生を実現しました。
常に変化していくスピーカーの特性は当社専門スタッフにより定期的な計測と調整を実施し、再生品質の維持・向上に努めています。

映像作品を劇場で鑑賞するときの迫力のある音響は、家庭やヘッドフォンではなかなか再現できない特性を持っています。

一番大きな特徴は、劇場の物理的な広さです。音源となるスピーカーから観客席までの距離が、家庭やMAスタジオとは大きく異なります。 さらに、どの座席に座っても一定の品質で鑑賞できる必要があるため、「セリフ」はセンターにレイアウトします。近い距離で視聴するテレビの場合は、左右のスピーカーに分かれたステレオ状態でも左右の耳に入ってくる時間の差が少ないため気になりませんが、劇場ではそれが大きな違和感につながります。

また、劇場は外部と遮音されている環境ということも大きな特徴です。つまり小さな音もよく聞こえるためダイナミックレンジを広く使うことができるのです。逆に小さな空間向けに調整されたミックスを劇場で再生した場合、音量が大きく聴こえる場合があるので注意が必要です。

これらのシネマサウンドの特性を踏まえた上でミックスされた完成品を検定するため、当社の試写室は劇場の音響環境の基準で検定できる環境を整えています。