一般社団法人 日本映画テレビ技術協会主催「第53回(2023年度)優秀制作技術賞」(旧柴田賞)を受賞

当社フィルム&レストレーション部 所属の宮辺桂佑が、一般社団法人 日本映画テレビ技術協会が主催する第53回(2023年度)優秀制作技術賞(旧柴田賞)を受賞しました。

優秀制作技術賞は、映画、テレビ、科学映像、イベント・プロモーションなどの映像制作技術に従事している技術者の中で、他の模範になり得る業績をあげた者を対象として授与されるものです。

受賞者:
宮辺 桂佑
2007年 入社。デジタルレストレーション作業、フィルム複製作業を担当した後、2015年よりフィルムからデジタルデータへの変換作業(スキャン)に従事。スキャンのスペシャリストとして、数多くの修復が困難とされるフィルムのデジタル化を実現。

受賞理由(映画テレビ技術協会総評)
宮辺氏は入社後、フィルム部門でテレシネとプリント業務に従事され、写真化学やプリンターの機械・光学技術、フィルム修復技術の基礎を身につけられました。その後、デジタル修復部門に移り、映画やテレビなど多数のデジタル復元に携わりました。これらの経験を活かし、スキャン技術の新たな領域の開拓に取り組み、4KスキャナーCinevivoの自社開発に関わり、フィルムの劣化症状にも適応したスキャナーへと進化させました。
その後、様々な損傷を受けたフィルムや復元不可能とされた歴史的フィルムの救済事業に取り組み、従来の写真工学的な修復方法では太刀打ちできないほど損傷を受けたフィルムを全て救済することができました。近年では国内だけでなく東南アジアを中心に香港、シンガポールなどからも数多くの修復依頼を受けるようになり、映画修復の最後の砦として活躍しておられます。

受賞した宮辺 桂佑。
フィルムを高解像度のデジタル・フォーマットに変換する高速スキャナ「ScanStation」の前で。

当社の技術者たちは常に誠実に映像制作に向き合い、新しい世代へ技術と技能を伝承してまいりました。これからも映像業界の発展に寄与してきた姿勢を忘れることなく、技術の研鑽を積み重ねてまいります。

一般社団法人日本映画テレビ技術協会 公式サイト
http://www.mpte.jp/