ファイル管理のタスクを「襷(たすき)」でつなぐ。映像コンテンツの活用を簡単に!
本記事は2020年10月5日に、note.imagicalab.co.jpに公開された記事を再編したものです。記事内容及び社名は当時のものです。
「”OAサイズでMEなしMIXの音声チャンネルがある版”というマスター素材を探さねばならない!」といった難題が突如でてきてしまうのが映像コンテンツの二次流通に関わる仕事の特徴のひとつです。
それを探し出す仕事は、テープの山からそれと思しきテープを引っ張り出して箱を開け、記録表の記載を確かめ、そこに記載がなければ業務用VTRデッキで再生し、クレジット表記や実際の音声チャンネルを確認する、という作業になります。
仮にそれがすでにファイル化されていたとしても、HDDドライブとエクセル表の中からの捜索に置き換えられるだけで、時間と手間のかかる仕事であることには変わりありません。むしろファイル化されたことで余計に複雑(カオスと言ってもいいほど)になっていることもあります。当然、どこからでもできる仕事ではありません。
なぜ、そんなにいくつもの「版」があるのか?
テレビ番組、アニメ作品、劇場映画、VODコンテンツなどの映像コンテンツには用途に応じてたくさんの「版」が存在します。
- パッケージ化にあたり権利処理の関係でME(音楽効果)を差し替える
- ME/SE mixと同録mixが別チャンネルになっているものを使って音声吹き替え版を製作する
- コンテンツの一部を部分的に使用するために前後につながるBGMなしが欲しい
- ○○という出演者が出ている放送回を探し出したい(商談を進める上で重要な要素であることも)
- そもそも二次流通のために管理すべきコンテンツの量自体がとても膨大
そして、その「版」ごとにその附帯情報である「メタ情報」が存在します。コンテンツについての、スタッフやキャスト、使用楽曲、あらすじ、ライツホルダーなど、さまざまな情報が文字となって付随します。
これらが上手に管理されていないと、コンテンツの二次流通はスムーズに進めることができないのです。
探すだけでなく物理的な運搬も課題
テープの山あるいは、メタ情報の洪水の中からどうにかお目当てのバージョンを探し出したとしても、それを「目的地へお届け」できなければミッションは果たせません。
都内から都内への移動ならともかく、手持ちで運ぶ(ハンドキャリー)ことができる範囲には限度があります。
ましてや「なんでこんな台風の日に」運ばねばならないとなると、急に危険な業務に様変わりしてしまいます。
まさに物理的な制約が映像コンテンツの流通拡大や再利用の足かせになっているのです。
ブラウザで素材を探して、そのまま関係者にプレビューファイルを送信できれば・・・
倉庫に探しに行かなくても、再生用VTRを予約しなくても、HDDのファイルとエクセルファイルを開いたり閉じたりしなくても...よくなればいいのに。
そんな思いで開発されたのが当社の「TASKEE(タスキー)」です。クラウドを利用し映像・動画ファイルのコンテンツ管理を容易にすることに特化したサービスです。
これでインターネット経由でコンテンツ流通に関わる仕事もリモートワークできるようになります。
映像・動画ファイルとメタ情報を一元管理し、セキュアで簡単に共有できる映像・動画ファイル専用クラウドストレージ
映像ファイル管理クラウドストレージ
TASKEE「タスキー」
映像・動画ファイルに特有の、微妙な「困りごと」
映像コンテンツの二次流通に携わる方が困っていることは、上記に挙げた「探しにくい」や「運ぶのが大変」だけではありません。
- ローカルのHDDに記録されたデータの消失リスク
- 対象物が発見できずに再作業を余儀なくされて発生するロス
といった嬉しくない問題や、
- 関係者にプレビューしてもらうためのコピー作業
- プレビューファイルの送信に伴う漏洩リスク
- 指定個所の抜き出し編集が手間
- タイムコード画面内に焼きこむ必要がある
など、細かいニーズがたくさんあります。いわゆる一般的なクラウドストレージではこれらを同時には解決できません。映像・動画ファイルに特有の、微妙な「困りごと」です。
TASKEEが解決する本質的な課題
たとえば、欲しい部分は2分程度の尺なのに、元の番組は45分で1ファイルになっている場合、普通はそのファイル全体をコピーする時間を待たねばなりません。
新規の取材・収録が難しい昨今では、過去素材や番組の一部を再利用することが増えています。集める素材が1つならコピー時間も苦痛ではありませんが、候補も含めて20、30の抜き出しをやらねばならないとしたら…
編集作業の準備の前に「もう一山」の作業があることになってしまいます。
こんな時のために、TASKEEには「パーシャルリトリーブ」という機能があります。これは映像ファイルの一部分を指定して、別のファイルとして抜き出す「抜き焼き」を実現する機能です。
本来の仕事に取り掛かるリードタイムを短縮できるため、これだけでもとても喜ばれています。
そして、もう一つの大きな特徴が「3階層のフォルダ」による管理とカスタムメタデータの組み合わせです。
パソコンのフォルダシステムのように多階層にすることもできたのですが、そうするとユーザー側で個別にルールを設定しない限り、ユーザーごとに「マイルール」ができてしまいます。
一人の担当者が把握できる量で同じ担当者が継続的に担当できるわけではないので、あえて制約を持たせることで「ファイル管理」から「コンテンツ管理」に考え方をシフトしやすい設計になっています。
このように、TASKEEの数々の機能は「コンテンツを活用する」ために痒いところに手が届くように作られています。それは、煩雑な作業をできるだけ削減し、もっと優先度の高いタスク(マーケティング、プロモーション etc.)に割く時間を確保できるようすることが、解決すべき本質的な課題だと考えているからです。
もっと映像コンテンツは活用できるはず
TASKEEのプロダクトを開発しているチームは、お客様の具体的なニーズを詳しく分析しながら機能向上を続けています。
お客様を煩雑なコンテンツ管理業務から解放し、コンテンツ活用によるマネタイズに注力してもらえるようなソシューリョンを提供し、この業界のワークフローを変えていければと思っています。
映像ファイルをセキュアに簡単に「動かす」ことができるようになると、コンテンツが「価値」を生み出す機会も増えます。その価値を生み出す一人一人のお仕事がうまくつながるように、「襷(たすき)」の性能に磨きをかけています。
TASKEEについてのお問い合わせは、こちらからお気軽にお問い合わせください。無料トライアルもご利用いただけます。