【Color by IMAGICA イベントレポート】ACESに関する技術セミナーを開催しました

2025年6月2日、当社の竹芝メディアスタジオにて、色の技術に関する取り組み“Color by IMAGICA”の一環として、米国映画テレビ技術者協会（Society of Motion Picture and Television Engineers、以下SMPTE）と共同で「ACESに関する技術セミナー」を開催しました。

本イベントはSMPTEの標準化技術委員会議（Technical Committee Meetings）開催にあわせて行われたもので、映像制作において重要な役割を担う「カラーマネジメント」の現在と今後の展開について国内の映像制作者と共有し、今後の作品作りの役に立てることを目的として開催しました。

第1部：ACES - History, Evolution, Practices

ACESの立ち上げから深く関わり、SMPTEのStandards Vice PresidentやAmazon
MGM StudiosでHead of Tech Standardsを務めるRaymond Yeung氏が登壇し、ACESの初期コンセプトから最新情報や今後の方向性など、黎明期を知る第一人者ならではの詳細な解説による説得力ある講演が行われました。

第2部：色管理フレームワークの構築と検証・実践報告　ー 分光測定からACES/OCIO、DevOpsまで ー

当社のカラーイメージングエンジニア 長谷川智弘が登壇し、長年培ってきた「色」の技術に基づいた、カラーマネジメントサービス「Colette」や、2DアニメーションにおけるHDR/SDRのサイマル制作などを実践例としてあげながら、色管理フレームワークの構築について詳しく説明しました。また、最新規格であるACES2.0にも触れ、実務に即した技術的な講演となりました。

イベントにはアニメーションや映像制作に携わる60名近くの方にご来場いただきました。特に、どちらの講演でも共通のトピックとなったACES2.0については、多くの参加者がメモを取ったり、うなずかれている姿から、最新技術への高い関心がうかがえました。

当社はこれからも“Color by IMAGICA”の取り組みを通して映像技術の進歩をリードし、業界の発展に貢献してまいります。