デジタル修復技術
傷・パラ消し
画面に対して縦方向に入った傷(フィルムの摩擦によって生じる)や、細かなゴミが焼き込まれてしまったパラ(ノイズ)を、デジタル映像合成技術の応用により除去・修復していきます。自動処理と細かな手作業の組み合わせにより、品質とコストのバランスを取りながら進めていきます。
スタビライズ・デフリッカー
経年劣化によるフィルムの収縮により、画面の揺れが生じてしまいます。これを安定される処理をスタビライズと呼びます。
また、画面の明暗差が一定周期で繰り返すチラつき(フリッカー)を除去するデフリッカーの処理により、旧作の風合いを生かしつつ視聴しやすさにも配慮した復元を行います。
褪色補正技術
カラーフィルムは経年劣化により褪色の症状が起き、モノクロフィルムもコントラストに変化が起こります。こういった褪色やコントラストのずれを、デジタル上で制作当初の見た目(ルック)を目指して補正していくことができます。
フィルムの染調色・特殊なカラー技法
白黒フィルムの染色・調色
カラーフィルムが登場する以前の、白黒フィルムの映画に色をつける技術です。染色はフィルム自体を染料と同じ色に染め、調色は画像を形成する銀を薬品で化学反応させることによって、別の色に変えます。 また、両方を組み合わせたものもあります。染調色フィルムの色を再現する方法はいくつかありますが、当社ではフィルムを染色・調色する手法でフィルム復元ができます。
機械を改造し、長尺にも対応できる安定したムラのない染色を実現しました。
コダカラーフィルムの復元
コダカラーはKODAK社が1928年に発表した、カラーフィルム普及以前の特殊な16mmフィルムです。白黒フィルムのベース面にレンチキュラーレンズの加工がされており、コダカラー専用のRGBの3色フィルターを通して撮影・映写をすることでカラー映像が得られる特殊なフィルムです。当社では、当時と同じように3色フィルターを使用することで、コダカラーフィルムのカラー映像のフィルム複製とデジタル化を実現しました。
特殊フォーマットの複製・デジタル化対応
現在は8㎜、16㎜、35㎜が主流な映画フォーマットですが、映画技術が誕生した頃は、様々なフォーマットが存在しました。
弊社ではプリンターを改造することで、9.5㎜をはじめ、17.5㎜、22㎜など貴重な短命フォーマットのフィルム複製・デジタル化に成功しました。特殊なフィルムがありましたら、お気軽にご相談ください。
関連情報
フィルムスキャナー「Cine Vivo」サービス終了のお知らせ
平素よりフィルムスキャナー Cine Vivo をご利用いただき、誠にありがとうございます。
この度 Cine Vivo は、本体に搭載しているカメラのサポート終了に伴い、サービスの提供を終了させていただくこととなりました。
國家電影及視聽文化中心(TFAI)と技術交流を目的としたトレーニングプログラムを実施しました
2024年11月5日から8日までの4日間、当社は大阪プロダクションセンターにて、Taiwan Film & Audiovisual Institute(國家電影及視聽文化中心、以下TFAI)より6名のスタッフを迎えて、フィルム修復に関するトレーニングプログラムを実施いたしました。
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